ラストラン
ブルートレイン 寝台特急『日本海』

ポンタとポッキーローカル線の旅 NO 149
東海道本線山崎大カーブを通過する『日本海』2012.3.13

ブルートレイン 寝台特急『日本海』は
3月16日は大阪発17:47→青森着翌日12:42
3月17日青森発19:31→大阪着翌日10:27がラストラン


 
猛吹雪の中を通過する寝台特急『日本海』北陸本線新疋田駅にて
2012.3.12撮影

秋田出身のジョナサンの奥様は帰省の時に寝台特急「あけぼの」を時々利用していました。秋田駅の停車中の寝台特急「日本海」も幾度か実際に見たそうです。今はもっぱら秋田新幹線を利用しています。そんなおり信濃毎日新聞に、寝台特急「日本海」3月に廃止の記事が掲載されていました。

JR秋田支社によると、飛行機や新幹線への利用者シフトに伴う乗車率の低迷が原因。ここ数年、乗車率は5割程度で推移しているという。

 日本海は8両編成で定員246人。青森―大阪間(1023・4キロ)を1日上下各1本運行し、秋田―大阪837・6キロを約12時間で走行。

 日本海は関西方面への県内高校生の修学旅行で広く利用されている。一部高校では来年の修学旅行で日本海利用を計画に盛り込んでおり、廃止決定を受け計画を変更する高校もあるそうです。
秋田さきがけ新聞より

 高岡付近を通過するブルートレイン 寝台特急『北陸
2010年3月12日 撮影

JR西日本金沢支社は16日、来年3月17日のダイヤ改正で大阪―新潟を結ぶ夜行急行「きたぐに」と大阪―青森間の寝台特急「日本海」の定期運行を終えると発表した。利用者の減少や車両の老朽化が理由。半世紀にわたって走り続けてきた両列車は臨時として残るものの、北陸線からは定期の夜行列車が姿を消すことになり、ファンからは惜しむ声が上がっている。

 両列車はJR東日本と西日本の共同運行で、ともに寝台席を備えて1日1往復する。

 きたぐには1961(昭和36)年に金沢―新潟間の昼間列車として登場した。その後大阪まで延長され、68年に夜行便となった。「月光型電車」の愛称で呼ばれる583系車両が使われ、近年は札幌―青森間の「はまなす」とともにJRの数少ない急行電車として親しまれてきた。

 日本海は50年に大阪―青森間でデビューした。68年に寝台特急となり、一時は1日2往復が運行され、1往復が函館まで延長。ブルートレインの一つとして人気を呼んだ。

 一方で近年、飛行機や高速バスに客が移り、JRの発足した87年に比べて乗客数は日本海が4分の1、きたぐには約半分にまで減少。昨年度の1本当たり平均乗車数は日本海が約130人、きたぐにが約120人にとどまり、「格安ホテルが増えたことも影響し、夜行列車としての使命を終えた」(JR西日本)と判断した。

 両列車の引退で北陸線を走る寝台列車は大阪―札幌の臨時列車「トワイライトエクスプレス」のみとなる。北陸線は昨年春に「北陸」と「能登」、今年春に「雷鳥」と伝統の列車名が次々と消えており、「夜汽車の風情を残す列車がこれで完全になくなります。

北國、富山、石川のニュースより

金沢駅にてボンネット急行「能登」上野行き

ブルートレイン寝台特急「
北陸」上野行き 2010年3月3日撮影 

寝台特急:「日本海」で昭和を満喫

 大阪と青森を結ぶJRの寝台特急「日本海」(10両編成)が16日発の便で、定期運行を終える。大阪駅発着の「最後のブルートレイン」。旅情を残す列車は、40年以上にわたって親しまれた。毎日、大阪駅には引退を惜しむファンがその姿を収めようとカメラを持って集まっている。長年列車のサービスを支えてきた車掌とともに「日本海」に乗車した。【亀田早苗】

 先頭車両は特徴のあるローズピンク。くたびれた感じの寝台(幅70センチ)が上下に並び、窓際には狭い通路が走る。足を伸ばしてくつろげるのが、民宿の風情だ。

 偶然隣り合わせたという男性2人が日本海の話に花を咲かせていた。滋賀県草津市の斉藤隆志さん(33)は「長距離寝台車は個室化され、出会った人と盛り上がることもなくなる」と、消えゆく旅の楽しみを惜しむ。秋田県大館市の斉藤秀男さん(79)は弁当を広げていた。大阪での法事の帰りといい、「何十年も乗っているから残念だよ」。

 車掌として乗務するのは、JR西日本の浅尾良平さん(58)。86年4月から日本海に乗務し、経験は25年以上になる。長距離列車の勤務は車掌にとっても憧れだ。所属する大阪車掌区では、195人中、「A組」と呼ばれるベテランら38人しか乗れない。

 「楽しい旅に」と工夫をこらしてきた。乗客の行き先はメモし、翌朝、それぞれの到着20分前には声をかけて起こす。1回の勤務で車内の見回りは約30回にもなる。記念撮影を頼む女性グループにも囲まれ、大忙しだ。「昔はよく酒を勧められて困りました」

 今冬は浅尾さんも経験がないほど大雪による運休が続いた。冷気の中、何度も乗務員室の窓を開けて空を眺め、通過時刻を確かめた。最後尾の車窓からは、遠くの駅の明かりがものさびしい。車内は空席が目立つが、東日本大震災直後は利用客が増えたという。「路線の重要さを再認識したと思ったのに」と浅尾さんは残念そうだ。

 列島を約15時間かけて北上する列車。窓から桜を長く楽しめるのが車掌としての“役得”だったが、もう見られない。

 昭和にタイムスリップしたような車内。今の時代ではなくなっていくものなのだろう。「日本海」に「おつかれさま」と声をかけたくなった。

毎日新聞 亀田早苗さん記事
2012年3月14日 

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プチペンション ジョナサン       2012.3.17更新
撮影 安藤 実